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株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申しあげます。

さて、当社グループ第81期(2025年4月1日から2026年3月31日まで)の事業の概況をとりまとめましたので、ご報告申しあげます。

代表取締役社長 青木 邦博
事業の概況を教えてください
当連結会計年度におけるわが国経済の景気は、緩やかに回復しておりますが、中東情勢の影響を注視する必要があります。
先行きについては、雇用・所得環境の改善や各種政策の効果が緩やかな回復を支えることが期待されるものの、金融資本市場の変動の影響や米国の通商政策をめぐる動向など引き続き注意する必要があります。
当社グループに関連する事業環境におきましては、設備投資においては持ち直しの動きがみられ、公共投資は底堅い動きとなっておりますが、建設工事コストの上昇、労働者不足、工事遅延などの影響のほか、銅価格の急騰もあり、電線事業におきましては、販売が前年同期比では増収で推移しております。ポリマテック事業におきましては、景気回復の見通しが不透明ではありますが、昨年来の価格改定の効果が出始め、建材・機能性チューブ関連の売上高は前年同期比では増収となりました。一方、LED関連商品の販売は当初計画には不十分であり厳しい状況が続いております。電熱線事業におきましては、産業機器などの需要が依然として低迷しておりますが、売上高は前年同期比で増収となっております。
このような状況の中、当社グループにおきましては、ESG(環境(Environment)、社会(Social)、ガバナンス(Governance))を経営方針の中核に据え、4S(新)運動(新分野開拓・新製品創出・新顧客増強・新グローバル戦略推進)を推進し中長期的、持続的な成長を目指しております。環境面では、脱炭素社会実現のための再生可能エネルギー活用、風水害や地震の防災・災害復旧工事、海洋汚染問題対策などを、社会面では少子高齢化問題解決に資する自動化・ロボット化や老朽化した設備のメンテナンス対応などを、ガバナンス面では経営の透明性やリスク管理の徹底などを重視した経営を行い、今後成長が見込まれる新たな分野開拓を行ってまいりました。また、原材料・サプライチェーンの見直しによるコストダウン、工場の生産性向上、品質の維持による生産力強化にも取り組んでおります。
利益面におきましては、売上高は前年同期比853百万円の増収となり、営業利益、経常利益は対予算、前年同期比ともに増益となりました。
その結果、当連結会計年度における売上高は11,728百万円(前年同期比7.8%増)、営業利益は355百万円(前年同期比152.2%増)、経常利益は387百万円(前年同期比150.4%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は246百万円(前年同期比14.4%増)となりました。
対処すべき課題を教えてください
今後の見通しにおきましては、雇用・所得環境の改善など、各種政策の効果もあって、緩やかな回復が続くことが期待されます。しかし、中東情勢、米国の通商政策による原油価格の上昇を始めとする世界的な物価上昇や材料供給懸念、金融資本市場の変動等の影響など先行き不透明な状況で推移するものと思われます。
こうした中、当社グループでは、2027年3月期より新中期経営計画策定と遂行に向けて、持続可能な成長トレンドを目指してまいります。
電線事業におきましては、関連する業界団体の受注額・需要量の見通しが前年より増加する予測となっており、環境は改善傾向と思われますが、継続して建設工事のコスト上昇、労働者不足、工期遅れ、賃金、物価、配送費の上昇などの課題があること、さらに中東地域における情勢不安の影響により世界的な原油、石油化学原料などの供給量の制限、価格高騰、国際物流の遅延などが深刻化しており、不透明感が拭えない状況であります。
このように足元におきましては予断を許さない状況が続くと予想されますが、基盤固めと新たな取り組みにより、販路・販売品種拡大を図ることで売上高を伸ばす活動を行ってまいります。加えて、銅価はもちろん原材料価格などあらゆるコスト上昇に対応した価格転嫁を行ってまいります。
工場においてはコストの抑制・削減および生産性向上により製造原価の低減を図り、製販一体となって利益額の確保を目指してまいります。
今後も営業・工場・技術の各部門連携を強化し製品開発・新分野開拓を行い、社会に貢献できる物作りに取り組んでまいります。
ポリマテック事業におきましては、新設住宅着工の状況は資材高騰・金利上昇の影響により、購買マインドの回復は期待出来ず低調に推移すると予測されますが、非住宅分野を中心とし2025年度に金型製作を進めておりました新規案件の量産を2026年度に予定しております。
中東情勢の影響により、原材料であるナフサ由来の合成樹脂および副資材の調達が先行き不透明な状況が発生しており、今後の生産に影響する可能性があります。
LED関連商品においては2030年までに道路照明のLED化を100%という目標を国が掲げているなかで、高速道路を始めとした道路のLED化が急務となっており、首都高速道路や各国道、市道からのLED化案件が増えております。これらの需要を着実に取り込めるように、引き続き拡販活動に努めてまいります。
電熱線事業におきましては、主要な販売市場である産業機器用ヒーター向けの製品は、AI関連の半導体製造装置などの投資が活発な分野と、当事業と関係の深い射出成型機などの従来の汎用的な分野の需要は一進一退で、分野ごとに回復のスピードに差がある状況となっております。
白物家電分野は、総じて見ればエアコンや美容家電、洗濯機・掃除機などの高機能家電に支えられ、堅調に推移する見込みではありますが、当事業に関係の深い冷蔵庫は、物価高や少人数世帯の増加で単価の高い大型から中型に需要が移行するほか、コロナ禍での巣ごもり需要による買い替えサイクルの変化などにより買い替えの長期化も進んでおり、数年はこのような状況が続くと見込まれます。
抵抗器などの電子部品向けの製品は、生成AI関連向け半導体や関連部品が需要拡大をけん引しております。特に当事業に関係の深い自動車や産業機器向けの製品についてもエンドユーザーの在庫調整に底打ち感が見られ、今後は緩やかな回復基調を辿ることが期待されております。一方で、中東情勢の緊張など、中東での紛争長期化による原油価格の高騰や関連する原材料、部品、部材の調達への影響など、今後、需要の動向に留意が必要であります。中長期的には拡大が見込まれる自動車向け市場、人手不足、賃金上昇などを背景に拡大が見込める市場、インドや東南アジアの新たな需要が見込める海外市場など、中長期的な観点で市場規模が拡大することが予想される市場での新規開拓に引き続き注力するとともに、販路・販売拡大のために必要な技術および品質の向上、生産性の向上により価格競争力の強化に取り組んでまいります。
株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申し上げます。

2026年6月

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