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株主の皆様には、平素より格別のご支援を賜り厚く御礼申しあげます。

さて、当社グループ第76期(2020年4月1日から2021年3月31日まで)の事業の概況をとりまとめましたので、ご報告申しあげます。

代表取締役社長 競 良一
事業の概況を教えてください
当連結会計年度におけるわが国経済は、新型コロナウイルス感染症の再拡大により、経済活動は制限を受けて依然として厳しい状況が続いております。
 日本国内においても、企業の動向としては一部需要の持ち直しの兆しがみられましたが、変異ウイルスの発生などにより新型コロナウイルス感染症の収束時期がみえず、今後の見通しについては不透明な状況が続くものと思われます。
 また海外におきましても、ワクチンの普及や政府の経済支援等により景気回復の兆しがみられるものの、引き続き厳しい環境が続くものと思われます。
 当社グループにおきましても、従業員の健康や安全を確保するなど、新型コロナウイルス感染症対策を徹底し、生産量・販売量に合わせた企業活動に努めてまいりました。
 当社グループに関連する設備投資や公共投資は年後半から堅調に推移してきましたが、住宅建設関連市場におきましては、依然として厳しい事業環境となりました。
 このような状況のなか、当社グループは、一丸となり生産性の合理化やコスト削減を徹底し、販売強化や新たな技術開発の努力を行った結果、当連結会計年度は前年同期に比べ減収増益となりました。
 製品開発におきましては、技術部が中心となり中堅・中小企業の炭素繊維複合材料に関する優れた技術・製品のうち、国内外サプライチェーンの構築につながるものとしてユーザー企業等から評価が高い優れた技術・製品を表彰する「第4回コンポジットハイウェイアワード 2020」(主催:コンポジットハイウェイコンソーシアム、共催:経済産業省中部経済産業局)製品・評価技術部門で、カジレーネ株式会社と共同でグランプリを受賞いたしました。
 また、以前より取り組んでいた基幹システム導入につきましても、2021年5月より稼働を開始しております。

その結果、当連結会計年度における売上高は7,637百万円(前年同期比10.4%減)、営業利益は197百万円(前年同期比2.3%減)、経常利益は281百万円(前年同期比30.0%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は188百万円(前年同期比1.9%増)となりました。

対処すべき課題を教えてください
今後の見通しにつきましては、ワクチンの接種等による感染症対策と政府による経済支援対策により、景気は緩やかながらも回復に向かうと思われますが、経済が本格的に回復するに至るには時間を要すると思われます。
 このような状況のなか、当社グループは、経営方針としては、ESG(環境・社会・統治)を中核に据え、経営戦略として「新分野開拓」「新製品創出」「新顧客増強」「新グローバル展開推進」に努めながら、さらなる企業価値の向上、収益確保を目指してまいります。
 また、当社グループの強みとしての水回りに強い製品の供給、技術部を中心とした高い技術開発力、日本、東南アジアを生産拠点とした海外展開の拡充をより一層展開し、さらなる躍進に努めてまいります。
 電線事業につきましては、大阪・関西万博、リニア中央新幹線、「防災・減災、国土強靭化のための5か年加速化対策」などの大型プロジェクトを取り込むため新プロジェクト部を立ち上げました。
 炭素繊維を使用した電源ケーブルの実用化に向け検証中でありスピードを上げ取り組んでおります。
 その他の分野では水中関連および防災関連などの用途に応じた製品開発を技術・営業の両部門が連携し新分野開拓、新製品創出について大阪大学、金沢工業大学、民間企業の協力のもと産学連携を継続し社会に貢献できるモノづくりに取り組んでまいります。
 ポリマテック事業につきましては、当事業に関連の深い住宅市場は、新型コロナウイルス感染症の影響もあり新設住宅着工戸数は今後も横ばいで推移すると思われますが、住宅関連以外の土木、電設の業種は上向くと予想されます。
 高機能チューブにつきましては、新型コロナウイルス感染症の影響で生産調整していた国内顧客が調整前の状況に戻りつつあり、海外の大口顧客も夏以降には生産調整を解除する見通しです。
 このような状況を踏まえ、前期以降、取引金額が増加している既存顧客へ集中的に訪問し拡販案件の獲得や土木、住宅関連以外の新規顧客開拓の取り組みを速度を上げて推し進め売上高を確保するとともに、原材料、副資材、運送費の高止まりが予想されるなか、適正価格での販売と材料ロスの削減等の原価低減を徹底し、利益確保に努めてまいります。
 下水道工事関連部材の管更正の受注は堅調であり、今後も管更正の製造技術を生かし上水道への展開を進めてまいります。
 また当連結会計年度から開発している抗ウイルス製品についても最終の性能確認段階まで進んでおり、引き続き抗ウイルス製品の開発を進め一般顧客への販売を目指します。
 また、抗ウイルス以外の高付加価値材料を使用した新製品開発を続けてまいります。
 コロナ禍のなか、製造部ではロス材料の有効活用、歩留まり率向上に向けた金型メンテナンス等を実施することで利益改善に取り組んでまいります。
 また、海外展開につきましては国際事業部と連携しフィリピン既存先への一層の売上増加を目指してまいります。
 海外市場についても国際事業部、材料商社、材料メーカーと連携し東南アジアに絞り異形押出製品の需要調査を進めてまいります。
 電熱線事業につきましては、新型コロナウイルス感染症の収束時期が見えないなか、引き続き厳しい事業環境が続く可能性があります。
 コロナ禍でのサプライチェーンの混乱などから、今後、各分野、各企業において様々なリスクを分散させるためにサプライチェーンの見直しを行うことが予想されます。
 また、当事業に関係の深い白物家電分野では、実店舗販売が主体となる冷蔵庫等の大型家電はコロナ禍の影響により販売が低調に推移しております。今後の感染状況次第では引き続き低調に推移することが予想されます。一方で産業機器分野は、長期的には今後も人手不足等を背景とした自動化・省力化投資により底堅い推移が見込まれます。さらには、自動車、半導体等の回復に加え、電気自動車や高速通信規格「5G」などの次世代技術へのシフトが設備投資企業の追い風となっております。
 自動車分野では、自動車のEV化など次世代技術の浸透により従来に増してカーシートヒーターや電流・電圧制御のための抵抗器需要が増す可能性が高いと予想されます。また、産業機器分野においても、EV化による自動車製造ラインの自動化率の高まりなどにより産業用ロボットの需要が増えることが予想され、抵抗器の需要も増すものと予想されます。
 このような状況を踏まえ、各分野、各企業においてサプライチェーンの見直しが実施された場合に新規開拓の機会として取り組んでまいります。また、自動車分野、産業機器分野、抵抗器分野のさらなる開拓、中国を始めアジア地域を中心としたハイエンド製品向け海外市場開拓の強化に取り組んでまいります。そのための取扱鋼種および関連部材の取扱拡大に引き続き注力するとともに生産性向上と原価低減を図り、業績の向上に努めてまいります。
 株主の皆様におかれましては、今後とも一層のご指導とご支援を賜りますようお願い申しあげます。

2021年6月

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